2016年11月25日金曜日

あなたの心、健康ですか?「メンタルヘルス・マネジメント検定」


 平成27年12月よりストレスチェック制度が施行されました。 現代生活と切り離せないストレスは、肉体面での健康のほかに「心の健康(=メンタルヘルス)」と大きく関係してきます。 今回はメンタルヘルスに関する検定のお話です。


ハート

あなたの心、健康ですか?「メンタルヘルス・マネジメント検定」


●メンタルヘルスとは

 心的・精神的健康のことで、それが保たれない状況はメンタルヘルス不全といいます。 メンタルヘルス不全には様々な理由があり、多いのは心的ストレス・疲労・悩み事だといわれています。 それらにより精神障害になることがメンタルヘルス不全のように捉えられがちです。 しかし世界保健機関(WHO)はメンタルヘルスを「すべての個人が自分の可能性を実現する幸福の状態」と定義しています。 また、メンタルヘルスのページの項目として「幸福の促進」、「精神障害の予防」、「精神障害によって影響を受ける人々の治療とリハビリ」をあげていることからも、心が病気であることだけが心の不健康ではないことがわかります。 現在「しんどくはない」、「悲しくない」方でもこれを機会にメンタルヘルスについて考えてみるのはいかがでしょうか?



●ストレスチェック制度とは


女性

 ストレス社会といわれて久しい現代ですが、 労働安全衛生法改正に伴い2015年12月より「ストレスチェック制度」が施行されました。 これは、労働者50人以上の事業所に義務付けられており、ストレス状況の検査を定期的に行い、本人にその結果を通知するというものです。 毎年、実施状況は労働基準監督署に報告しなくてはなりません。 努力目標として事業所ごとのストレス傾向の把握などがあげられますが、自分のストレスについて知る事が目的となっています。 第1回は2015年12月1日~2016年11月30日までだそうです。 該当事業所にお勤めの方は既にチェック後かもしれませんね。
 中小企業など条件に該当しない事業所やフリーランスの方などもストレスチェックが要らないかというと難しい問題です。 同じ質問をされても各々の環境にそぐわないこともあるでしょう。 しかし、簡単に無料で体験できるというなら話は変わってきますよね。「5分でできる職場のストレスセルフチェック」というものが日本産業カウンセラー協会開設「こころの耳(https://kokoro.mhlw.go.jp/)」というHPで受けられるようになっています。

 これは厚生労働省の職業性ストレス簡易調査票フィードバックプログラムをもとに作られたものです。 厚生労働省の方からも個人体験用にと案内が出ているので安心ですね。
 これまでは国としてのメンタルヘルスについての取り組みについてご紹介しました。 ストレスのセルフチェックは自分でも出来るのですが、事業所が行う場合は実施者が研修を受けた看護師か精神保健福祉士である必要があります。 最終的には専門家の目が必要ということですね。 だからといって簡単に看護師や精神保健福祉士を事業所ごとに配置できるわけもありません。 そこで、今回のストレスチェックを委託する事業が登場しているのですが今回はもう少しミクロに、自分や自分の周りの人のメンタルヘルスを考えていく資格についてのご紹介です。



●メンタルヘルス・マネジメントⓇ検定とは

 大阪商工会議所が行うメンタルヘルス系の検定です。 目標別に3つのコースに分かれています。 それぞれ、Ⅰ種(マスターコース)・Ⅱ種(ラインケアコース)・Ⅲ種(セルフケアコース)です。 自分の心の健康管理にはⅢ種、部下や周りの人のケアも含んだⅡ種、学んだことを実行できるⅠ種と自分にあったコースが選べるのが特徴です。 受験資格に制限はなく、Ⅰ種はⅡ種を、Ⅱ種はⅢ種を取得していなくても受けられるのも良いですね。 複数種の同日受験も可能なのですがⅠ種とⅢ種は試験時間が同じであるため実質同日に、受けられそうにありません。 テストの形式はⅠ種は記述と論述、Ⅱ種とⅢ種は選択問題のみとなっており、実施はⅠ種が年に1回、Ⅱ種とⅢ種は年に2回されています。 気になる合格率なのですが、Ⅲ種から順番に80%前後、Ⅱ種60%前後、Ⅰ種は論述形式も含まれているためか毎年15%前後のようです。
元気

 具体的にはどの様な内容を勉強するのか少しだけ見ていきましょう。 まずはⅢ種のセルフケアコースから。 メンタルヘルスケアの概要とストレスについてが中心のようです。 まずは知って、セルフケアは出来ているのか、ストレスに気付いたらどうしていくのか。 資格の勉強! と肩ひじを張らずに、現代人は知っておいたほうがよさそうな内容ばかりですね。 次にⅡ種のラインケアコースについて。 管理職の方が対象になっているので、相談を受けたり支援ができるようになったりするのが主な目標になっています。 相談される前にも周りのことに気付けるよう職場環境について考え、配慮することが求められてきます。 社内で解決できない場合、どこの誰に頼るべきか、どう付き合っていくかというところまで。 上記のストレスチェックに「上司は頼れますか?」「仕事に関係ないことでも相談できますか?」といった質問があったので、管理職の方は仕事上だけではない能力が求められていることがわかりますね。 最後にⅠ種のマスターコースに求められることとは? 企業を経営していく上でのメンタルヘルスケアです。 メンタルヘルスケアやストレスについて知っているだけではマスター足り得ないということですね。 社内でどのようにメンタルヘルスと向き合っていくか、何をしていくのか。 例えば社員がメンタルヘルスについて相談したい場合は社内のどこに行けばよいのでしょうか? 部署を創ったとして、相談待ちをしているだけで良いのでしょうか? 周知されたとしてそこは本当に相談しやすい場所なのでしょうか? これらの問いに論述していかなくてはなりません。 マスターになるのは険しい道のりですね。なるほど、合格率がⅡ種からぐっと下がるわけです。


 そんな険しい道のりを蔭からサポートしたいコラボ朝の8時(梅田店は9時)~22時まで営業しております。 朝活から仕事や学校終わりまで、あなたの資格取得を応援しています!


 ホームページへ